【リハビリコラム】変形性膝関節症について②
皆様、こんにちは
色とりどりの花が咲きそろう季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか
あっという間に桜が満開となり、当施設では、今年も皆様とお花見を楽しむことができました
さて、前回のブログでは、変形性膝関節症の大まかな病態や、治療方法についてご説明いたしました。
今回は、変形性膝関節症に対して注意することや、運動療法について詳しくお話ししていきます
○注意すること
変形性膝関節症の初期や中期では、進行を進めないために以下のことに気を付ける必要があります。
・肥満を改善する
前回のブログでもお話ししましたが、体重が1㎏増加すると、膝にかかる負担は約4倍になるとも言われています。また、BMIが30以上の肥満と称される方は、普通の体重の方と比較すると6.8倍も変形性膝関節症になるリスクが高いとの結果が出ています。よって、初期や中期の方は減量が大切になります。
・正座や重い物を持ち上げるなどの動作は避ける
過度に膝を曲げる正座や、「よいしょっ」っと、踏ん張って重たい物を持ち上げる動作は、膝に大きな負担がかかる原因となってしまいます。このような動作を日常生活で繰り返して行うと、膝にストレスがかかるため、徐々に痛みを誘発してしまいます。正座を避けるために、椅子中心の生活に変更したり、重いものを持ちあげる際は、一度机に置いてから持ち上げるなど工夫することで、膝にかかるストレスを分散することができます。
・杖を持って膝の負担を軽減する
杖の使用は、歩いている時の痛みを和らげることができます。また、杖が第3の足の役割を果たしてくれるため、膝にかかる体重も分散され、膝の負担を軽減することができます。
○運動療法
続いて、ご自宅でできる運動療法についてお伝えいたします。
この運動は太ももの筋肉を鍛える運動です。現在、変形性膝関節症の症状がない方も予防の目的で効果があります。ぜひ、参考にしてみてください。
・運動①
椅子に座って、背筋を伸ばし、膝をゆっくりと伸ばしていきます。
膝を真っ直ぐにしたら、足首を返します。
5秒キープしゆっくりと下ろします。(左右5回)
・運動②
仰向けの姿勢で片脚を伸ばし、もう片方の膝を曲げます。
伸ばした脚をゆっくり上に上げて、5秒数えてゆっくり下ろします。(左右5回)
・運動③
仰向けの姿勢で膝の裏にタオルやクッションをいれます。
膝の裏にあるタオルやクッションを、真下へ押しつぶすように力をいれます。
また、足首はお腹側へ返すようにしてください。(5秒を5回)
これらの運動は、呼吸を止めずにゆっくりと行うことがポイントです。
また、回数は左右5回と記載していますが、10回行うことが可能な方は10回行っていただくと、より一層効果を高めることができます。
皆様、変形性膝関節症の注意点や、運動療法についてはご理解いただけましたでしょうか
膝関節に痛みや違和感がない方でも、変形性膝関節症の予防に繋げることができる内容となっております
足の筋肉をしっかりつけて、いつまでも元気に生活できるように心掛けていきましょう