【リハビリコラム】認知症について

皆さんこんにちは

12月になり、今年も残り1ヶ月ですねこれから大掃除をする方も多いと思いますが、怪我のないよう気をつけて下さいね

 

さて、今月は久しぶりのリハビリコラムです

今回は「認知症について」を皆さんにお伝えしていこうと思います。

 

認知症とは

様々な原因で記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすことをいいます。

認知機能という言葉を皆さんは何度か聞いたことがあると思います。聞いたことがあるだけで、何の機能?と思う方もいると思います。

認知機能とは、理解・判断・論理などの知的機能のことといわれています。

     

認知機能の説明をすると長くなってしまうので、今回は省かせて頂きます。

 

物忘れがあるといっても全部が認知症の前兆というわけではありません!!

実は加齢による認知機能の低下もあります。

 

加齢による認知機能の低下とは

加齢と共に脳の細胞が変性したりし、やがて細胞が少しずつ脱落して脳が委縮してしまうことによって、記憶力や判断力の認知機能の低下がみられるそうです。

加齢による物忘れと認知症の違いは下の図を参考にしてみて下さい。

本題の認知症について種類に分けて、それぞれの原因や対策をお伝えしていきます。

アルツハイマー型認知症

【原因】

アミロイドβが脳神経に溜まっていき、海馬(脳の中でも記憶に関わるところ)が委縮していく。そこから徐々に広がっていくと言われている。

初期症状としては、新しいことを覚えられない、覚えたことをすぐに忘れてしまう、過去の体験を忘れてしまう等の記憶障害。

【症状】

・記憶障害

・見当識障害:自分のいる場所や時間が分からなくなる。

・物盗られ妄想

・徘徊(むやみに動きまわる)

【対策】

いまだに正確な原因は不明だそうです。しかし、身体と頭を使わず、人とのかかわりも少ない人が発病・悪化しやすいことが分かっているそうです。

趣味を持つことや人と良好な関わりを持つことが予防につながっていくと思います。

 

血管性認知症

【原因】

脳梗塞や脳出血などが原因で発症します。血管がつまり血流が不足している領域の神経細胞の機能が失われたり、出血によって溜まった血流に脳が圧迫されたりすることで様々な症状が現れると言われています。

【症状】

・パーキンソン症状(動作の緩慢さや足の出しにくさ、しゃべりにくさ等)

・嚥下障害

・排尿障害

・抑うつ

・感情失禁(突然泣き出したり、笑い出したりする)

※障害される脳の領域によって、上記の症状が生じたり、生じなかったりするのが血管性認知症の特徴です。

【予防】

もともと高血圧や高脂血症、糖尿病、肥満などの血管因子をコントロールすることや普段の食生活や生活習慣に気をつけることで、予防につながっていくと思います。

 

レビー小体型認知症

【原因】

原因はまだ完全に解明されていませんが、脳内にレビー小体と呼ばれる異常なたんぱく質が溜まり、神経細胞が破壊され、認知症の症状が現れていきます。

【症状】

・幻視

・パーキンソン症状(手足のふるえ、動作が遅くなる、小刻み歩行など)

・睡眠中に大きな声で叫んだり、暴れたりする

・自律神経症状(便秘、尿失禁、異常な発汗、だるさ、起立性低血圧)

【予防】

根本的な治療や予防法が確立されていません。よって、その治療は症状を緩和することが目的となっています。

 

前頭側頭型認知症

【原因】

脳の中のタンパク質(タウタンパクやTDP-43)の性質が変化して蓄積され、前頭葉や側頭葉に萎縮が生じてしまうといわれています。なぜたんぱく質が蓄積してしまうのかは不明です。

 

【症状】

・社会性の欠如(万引きや信号無視等を繰り返す)

・抑制が効かなくなる(相手に対して遠慮ができない、暴力をふるうなど)

・感情の鈍麻(感情がにぶくなる、他人に共感できない、感情移入ができないなど)

・自発的な言葉の低下(オウム返しをしてしまう、同じ言葉を言い続けるなど)

他の認知症では見られない特徴的な症状が現れます。

 

【予防】

明確な予防方法はありません。バランスの取れた食事、規則正しい生活(十分な睡眠)、適度な運動(ウォーキング)などを行うことで生活習慣病を予防していきましょう!!

 

認知症の方への接し方のポイントはこれらの事を意識してみて下さい。

・本人が感じている不安を受け止めること!!

・否定したり叱ったりしない

・褒める、感謝する、相槌を打つ

・放置をしたりストレスを与えない

・かけがえのない存在であることを認識してもらう

 

加齢による認知機能の低下予防法の例としては以下の事を実施してみて下さい。

・ウォーキングやラジオ体操等の有酸素運動や筋力訓練、ストレッチ等の無酸素運動

・バランスの良い食事

・他者との交流(なぞなぞやしりとりをしたりして脳を活発に働かせるのも良い)

・点つなぎやクロスワード等の脳トレ

・趣味活動

など・・・。

これらの事をまとめると家に引きこもるのではなく、外出をして他者との交流をしながら運動や会話、趣味などいろんな活動をするのが良いと言われています。是非、皆さんも試してみて下さい

 

最後になりましたが、今年もたくさんのブログを拝見して頂き、ありがとうございました来年もたくさんいろんな情報を皆様にお伝えしていけたらなと思っています来年度もどうぞよろしくお願い致します

  
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